坂元植林の家「さとのえ」
地元に根差し、山を守りながら家づくりを行う「サカモト/坂元植林の家 」さんのモデルハウスとなります。母屋とエネルギー棟からなり、伝統的構法と現代の環境技術を組み合わせた、自立的な住まいのモデルです。2018年より、サカモトさん、環境デザイナーの廣瀬俊介さんとともに、地域の地理的な特徴、建築、生態系、民族史など多様な視点から調査を行い、建物や敷地利用の設計に反映しました
※2023年ウッドデザイン賞 環境大臣賞 受賞
※2023年エコハウス大賞 モデルハウス部門 優秀賞 受賞
※2024年囲炉裏・薪ストーブのある暮らしデザインコンテスト伊勢市長賞 受賞
◎地産地消、自給自足に徹した家
構造材、内外造作、仕上げ材はすべて自社の山の木を伐採し、自社で製材、乾燥し、大工が手刻み
で組んだ木の家。現場の土地の土を使った土壁、エネルギー棟は竹小舞+土壁を施し、古材を再利
用し、外壁は現場で焼いた焼杉板貼りとした。
◎様々な環境技術を搭載し、エネルギー・水の地産地消を実現
現代の環境技術として、地域の豊富な木質資源を活用した薪ボイラー、ペチカを備えた。薪ボイ
ラーで温水を作り母屋の床暖房に利用、ペチカは多機能の輻射型暖房で、調理用竈も兼用している。
太陽熱集熱装置「そよ風」、太陽熱温水器、太陽光パネルを搭載、エネルギー棟は水、熱、電気の
自給をするオフグリッドの取り組みをしている。化石エネルギーに頼らずとも暮らしが成り立ち、
さらには災害時にも対応できる仕組みとなる。地域で建築の素材も含め、全てが循環している。
◎風や日射を生かすパッシブデザイン
南北通風の確保や、重力換気用ハイサイド窓など、最大限に自然通風を生かす間取りや窓の配置を工
夫した。多層空間によるダイレクトゲイン、微気象の形成など、多面的な仕掛けで適正な温熱環境
を維持し、省エネを実現している。
引き続き、風土形成事務所さんのもと、菜園の整備や雑木林の再生も行い、自給的な里山の暮らしの場を目指します。
ランドスケープデザイン:廣瀬俊介(風土形成事務所)
造園:よっちゃんの庭工房
設計協力:鈴木隆史一級建築士事務所
※一般公開もしています。→見学予約はこちら。
※こちらもご覧ください→坂元植林の家HP
→ビオフォルムHP 注目のプロジェクト