新座の家
家族の記憶を次世代に繋ぐ
リノベーション
先祖代々、この場所で続く農家さんの築50年の家をさらに次世代まで繋ぐことができるよう、改修をしました。
当初、住まい手は建て替えを予定していました。ご相談の初期の段階で、改修前のお宅を拝見しましたが、昔ながらのプロポーションと造り、とはいえなかなかしっかりとした構造と造りになっています。そこで、建て替えはせず、これまでのご両親の記憶も止めることも含めて、リフォームすることで次の世代へ家を引き継いでいくことをご提案しました。
建て替えた場合には規模が小さくなるが新築のコストがかかること、改修した場合は減築をしながら、改修にかかる費用など、を比較検討しながら、結局後者を選択することになりました。
昔ながらの外観は、屋根にむくりがついたクラシックな風情でしたが、二階が無いにもかかわらず、高さが突出したバランスになっていましたので、屋根を低く削り、現代的にすっきりとしたフォルムに変更することがまずは第一のポイントとなりました。
二つ目のポイントは、断熱改修です。昔ながらの土壁の造りでしたが、断熱はほとんど施されておらず、現代の温熱環境の標準的な性能から比べたらだいぶ暑い寒いの暮らしぶりとなっていました。それを土壁は一部残しつつ、その外側にしっかりと断熱を施すことで、むしろ土の蓄熱性を引き出すこととしました。
それに加えて、屋根面での太陽熱集熱の仕組みの快適性にご興味をもっていただき、下屋根を板金にて改修することと併せて、そこに太陽熱集熱装置「そよ風」を採用しました。
屋根に乗っていた瓦はそのまま丁寧におろし、再利用する方針としました。昔ながらの色むらのあるいぶし瓦は、今や欲しくても作っているところがほとんどありません。瓦は土を焼いてつくる、昔ながらのセラミック製品と呼んで良いと思いますが、土でできていることから、これも循環型の自然素材と言えるでしょう。それを再利用して有効活用しました。主屋根は瓦の再利用、下屋根は板金で改修とすることで古い重厚感のある風情を残しつつ、太陽熱利用、という現代の仕組みもうまく組み合わせることに成功しています。
断熱性能は現代の国内の次世代省エネ基準はクリアし、もちろん耐震補強をも施し、現代に必要な耐震性能も確保しています。
その他、薪ストーブを設置し、暖房に関しては、自然のエネルギーを全面的に使用することになりました。こうして、冬の温熱環境を整える対策は万全を期し、暖かく過ごせる家に生まれ変わりました。
間取りは、昔なからの和室が連続する空間構成を踏襲しながら、現代的な生活に合わせて変更しています。また、ピアノ教室をご自宅で開催する、ということでそうした教室も併せて設けることとなりました。
昔の造りのお住まいは、現代的な暮らしには合わない部分も多々ありますが、それを理由に壊してしまうと、二度とそうしたしっかりとした風情の家は再現ができません。家が全国で八百数十万戸以上余っている、という現状に対して、空間と資源の有効活用、という意味からも、改修をしていく事は今後ますます重要になります。
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