広田の家
海辺の暮らしを愉しむ家
住まい手のご夫婦が、釣りや菜園、友人との集いを楽しみながら暮らすためのお住まいです。
建物は南西に臨む広田湾に開いたL字型のプランとなっており、海へ抜ける視線と、たっぷり差し込む光、東西に抜ける海風が心地よい計画です。2階に配置したキッチン・リビングには大きなバルコニーがあり、海を眺めながら食事が楽しめます。
釣りや菜園を楽しむ暮らしができるように、1Fに広い土間(内土間+外土間)を設けました。魚をさばいたり、庭で収穫した野菜の下ごしらえをするキッチン、時に釣りや海遊びの着替えや準備の場所、また友人を招き集える場所など様々な使い勝手ができるスペースとして、外部と内部、人とモノの流れの結節点の役割を果たします。
木材は地産地消を心掛け、地場の工務店・材木屋さんと協力し、気仙沼産を中心としています。中でも根曲がり杉を太鼓に落とした投げかけ梁は象徴的で、暮らしながら木組みの美しさを感じられます。海風への防御として屋根には瓦を乗せ外観は漆喰と板張り仕上げ。海辺の地域特有の瓦屋根の風景をつくっています。
広田半島は岩手県といえど太平洋沿岸の比較的温暖な気候で、夏も心地よい海風が通ります。その恵まれた自然のエネルギーを活かした暮らしができるよう積極的に日射取得をするとともに、海からの風を生かした通風計画とし、断熱性能は「性能向上計画認定」を受ける高い性能(次世代省エネ基準以上)としています。