里山の風景になじみ集落感のある風景を醸す、7件が連なる住宅プロジェクト。
神奈川県藤野町。この地に広がる里山の風景になじみ、集落感のある風景とすることをコンセプトに、7件が連なる住宅プロジェクト。(2021年3月に5棟目竣工予定)
建物のプロポーションを低く保ち、里山と田園の風景に馴染むことを共通のルールとしました。屋根勾配を揃え、外装のデザインも統一感が持てるよう配慮しました。どの棟も地元の木で建てられ、自然素材を主体とし、薪ストーブやそよかぜシステムの採用など、健やかな家づくりです。
藤野/連の家1
住まい手は農的な暮らしを指向されており、菜園との連続性を考慮し、南側に大きな土間を配置しました。ここは作業の空間であるとともに、玄関でもあり、太陽熱のダイレクトゲインの場所でもあります。冬はここで太陽熱を蓄熱することで、夕方以降の寒さに備えることができます。
藤野/連の家2
居間と個室が2部屋のシンプルな構成。部屋同士は可変できるよう、建具で仕切ったり、壁が容易に壊せることができるようにしています。ペレットストーブを備を設置。薪も兼用でき、またゼンマイ仕掛けのため停電しても機能するもので、災害時にも対応できます。
藤野/連の家3
居間、寝室、ロフトが間仕切り無くつながり、小さいながらも暮らしに必要な空間が無駄なくつまっています。屋根裏にロフト状の二階を設け一階とともに大きなワンルームとして、融通無碍な使い方ができるようにしています。
藤野/連の家4
木組みの構造、自然素材の内外装でしつらえ、外装には防虫、防腐効果のある焼き杉板を使用し、自然の風景になじむ風情となっています。
庭で菜園を営むことにあわせた回遊動線としました。太陽のエネルギーを暖房に活用する「そよ風」システムやパッシブデザイン、薪ストーブの採用でエネルギーの地産地消と、化石エネルギーに頼らない暖房を実現しています