東京都北西部、武蔵野台地のほぼ中央に位置する東久留米市。この地で300年にわたり農業を営んできた農家さんを中心に、都市農地を緑豊かな宅地に活用する取り組みが始まりました。
江戸時代から300年続く農家・秋田家の12代目・秋田茂良さん。2011年の東日本大震災を契機に「花で人を癒し、人々の心をやわらげる場所にしたい」との想いから、先祖代々受け継いできた畑の一角に木々を植え、季節の草花が咲く「タネニハガーデン」が生まれました。現在は花の栽培や花苗の販売、飲食店やワークショップの開催など様々な営みをされています。

その後、タネニハガーデンに隣接した、相続をきっかけに手放さざるをえなくなった小麦畑を宅地として活用することに。よくある経済性を重視した、敷地いっぱいに建物を詰める量産型の宅地開発ではなく、東久留米の土、水、風、木々と共存し、四季折々の営みを感じられる住まい群にしたいとのことで「タネニハの森 Farm Village」と名付けられました。

その「タネニハの森FarmVillage」プロジェクトにお声がけいただき、ビオフォルム環境デザイン室が設計を担わせていただくことになりました。
昨今、都市農地は担い手不足や相続税の問題から農地継承が難しく、量産型の宅地群に姿を変えていく事例は枚挙にいとまがありません。当プロジェクトでは、東久留米の土、風、木々、植物、生き物と共存し、まちの緑や風景を守るという思いを持つ人たちと、18戸のコーポラティブ方式の住まい・暮らしづくりに取り組みます。農的な暮らしの視点を大切にしながら、その地の環境との調和を図り、関わる人たちと共に創る、そんな住まい・場づくりを描いています。

当プロジェクトは、住・食・農を軸としたさまざまな営みをされている「タネニハの森」、さらにFarmVillage のコミュニティ管理を行う「タネニハ不動産」さん、同じく東久留米市学園町に本社を置き不動産業のチカラで町の風景を継承するという理念で企画・コーディネートを担う「ひととわ不動産」さん、コーポラティブハウス関連のコンサルティングをされている「株式会社トライクコンサルティング」さん、その土地の記憶や自然環境に寄り添うランドスケープデザインの「ユニットタネ」さんとチームを組み、各々の専門性を活かしあいながら、鋭意検討を進めています。

11月27日(木)のbioformcafe vol12には「タネニハの森」の秋田茂良さんと、「ひととわ不動産」の荒昌史さんをお迎えし、経済性を重視した画一的な宅地開発ではなく、周辺の自然を生かし、農的暮らしを繋ぐことができる住まいをどのようにつくっていくか、都市農地の活かし方についてお話を伺いながら、皆さんと考えていきたいと思います。
◎bioformcafe vol12「都市農地を、緑と暮らしを育む場所へ」https://bioform.jp/bioform-cafe-vol12

ひととわ不動産さんでは、ご入居検討者様向けに、個別相談会も行っているそうです。関心のある方は以下のHPからお問合せください。
◎企画:ひととわ不動産
HP https://hitotowa-fudosan.jp/
Instagram https://www.instagram.com/hitotowa_fudosan/
◎タネニハの森 Farm Village
HP https://taneniwa.com/
Instagram https://www.instagram.com/taneniwanomori_farmvillage/
◎ユニットタネ
https://unittane.com/