岩手県/陸前高田で進めている、『ワタミオーガニックランド』。
数年をかけ、農場と施設と循環型の仕組みを備えた場を作っていく計画です。
1期工事として、2021年に、野菜を育てる「温室」とBBQを楽しめる「休憩棟」、「インフォメーション棟・トイレ棟」がオープンしました。
続いて、修学旅行生の受け入れ先として、既設の約100人規模から300人規模への対応を求められ、昨年休憩棟の増築工事に着手し、2023年3月に「飲食棟」が竣工しました。
◎飲食棟:竣工(2023年3月30日)
農園にふさわしい形態を模索する中で、農村地域で見られる、簡素なつくりながらも通風や採光などの機能性が高い牛舎や鶏舎の建築形式をモチーフとしました。
フレームは、地域の材を使った木製フレーム。地場木材の活用のしやすさを前提に、部材も汎用性のあるものを活用し、また地元の職人さんがプレカット工場を頼らず、自社で加工できる技術で組立てができることを念頭に設計しました。プレカット技術が発展する前に活躍していた「ホゾキリ」や「角のみ」、現在でも汎用性のある「インパクトドライバー」や「丸のこ」などの木工機械があれば組み上げることが可能で、パイプ製の農業ハウス同様、農家さんが自力で修繕できたり、地場の大工さんが自社のみでも施工できる仕立てとしています。また大きな空間を形成し、多様な用途に転用できるよう、トラス構造を採用しています。木造の骨組みのリズムが空間を引き立てます。
今回の増築工事により、当初予定していたレストラン棟に変わるボリュームが配置され、中央の中庭広場からは背景の山並みと建物が一体となり、場内の落ち着き感が出てきました。また、建物外周面をビニールハウス用の透明な部材で構成したことで、夕刻からは全体が行燈の様に佇み、夜の景観を整える
ことにもなり、あらたな街のシンボルとして、地域からも認知されることを期待しています。
(パートナースタッフ スタジオカムナ 角田麻夫)
◎インフォメーション棟・トイレ棟:竣工(2021年5月)
◎休憩棟:竣工(2021年4月)
達増岩手県知事も視察で来訪。陸前高田市長、ワタミ会長と収穫体験。4月29日(祝)にオープンを迎えます。
◎2021年2月18日 休憩棟 着工
岩手県/陸前高田で進めている、『ワタミオーガニックランド』。
いよいよ着工しました。今後数年をかけて、農場と施設と循環型の仕組みを備えた場を作っていく計画です。まずは、野菜を育てる温室と休憩棟の着工、外で、BBQを楽しめる施設づくりから始まります。