徳島県にある人口約5,300名の中山間地、神山町。“まちの人、帰る人、移ってくる人に、地域の手と資源で長く住み継がれる公営の賃貸住宅をつくる”をコンセプトとしたプロジェクトです。工事は全部で四期に分けて行い、2021年3月に全体が完成しました。(イン神山 https://www.in-kamiyama.jp
地元の木で地元の大工さんが作り、地域の木材を熱源とした熱エネルギーが施設内を循環し、住まい手や住民が交流する場があり、、、。様々なヒト、モノ、コトが有機的につながる場です。
※2022年グッドデザイン賞受賞(神山町のあす環境デザイン共同企業体 建築設計担当にて)
※第24回JIA環境建築賞 JIA建築大賞受賞(神山町のあす環境デザイン共同企業体 建築設計担当にて)
入居者が暮らす「大埜地住宅」は全20戸。夫婦や家族のための約87㎡の住戸を中心に、単身者の共同生活用ユニット2戸やバリアフリー仕様の住戸2戸を交えて構成。
自然素材主体の内外装にし、地域の小さな経済と資源で建てていこう、という趣旨で、建設に使用される材料は全て神山町の山から出てきた木材、また、作り手も町の大工さんたちです。
太陽熱集熱装置「びおソーラー」の仕組みを取り入れています。暖房、給湯は敷地内に設けたペレットボイラープラントから地中埋設型の熱供給配管で配られます。ペレットも地元の山からの木材を活用しています。エネルギーも地産地消です。
住まい手や地域住民が集い交流できる空間「コモンハウス」を設けました。各住戸でプライバシーを確保しながら、コモンハウスでコミュニケーションを図ることができる「コハウジング」形式の集合住宅です。お子様連れ、学校帰りの小中学生、打ち合わせや作業をする人など、まちの人々が自由に訪れ、さまざまな過ごし方ができる、「まちのリビング」のような場所になることを目指しています。